Aegus acuminatus acuminatus
アクミナートゥスネブトクワガタ(ボルネオ サバ州)
飼育累代個体を入手。小さい虫で♂の頭にはコブ。♂♀とも上翅には縦のすじがあります。これは朽木にもぐる小さいクワガタに多い特徴みたいです。かなり発酵の進んだ(土に近い感じになった)マットに産卵すると読んだので、他の幼虫の飼育に使ったもので産卵用のセットをすると、産卵、孵化しました。幼虫の餌用にも使用済みのマットが合うようです。このような虫を「ドログイ」と呼ぶようです。
Dorcus montivagus montivagus
ヒメオオクワガタ(福島県)
夏休みに林道で偶然見つけた個体。高山性。オオクワガタとは異なり累代は相当難しいようです。1年半程生きていました。多くのクワガタはマット内やとまり木の下に隠れがちで熱帯魚のように常時鑑賞はし辛いのですが、ヒメオオは見えるところに出ていることが多いようです。
Dorcus rectus rectus
コクワガタ(静岡県、茨城県)
(上)静岡県産。灯下採集した♀から累代した成虫。野外で活動している♀は既に交尾をしている確率が高く、単独飼育でも受精卵を産むことがよくあるようです。(下)幼虫は茨城県産で同じく灯下採集個体から産まれたもの。成虫(中央)は別固体ですが同じく茨城県産累代固体。右はその次世代で、いわゆるF2。
Lucanus cervus
ヨーロッパミヤマクワガタ(ギリシャ)
累代された(CBF1)3齢幼虫を入手しました。最初の夏に1頭が蛹になり♀成虫が羽化。
1年の休眠のあと、活動を始めました。その夏、もう1頭の♀が羽化。3度目の夏に1頭の♂が羽化しましたが、残念ながら休眠中に死んでしまいました。ギリシャ産のヨーロッパミヤマクワガタには、触覚の先端が4節のものと6節のものがいるそうです。
標本。
Lucanus maculifemoratus
ミヤマクワガタ(岡山県)
私の出身地では優占種でしたが、高山性とか高温に弱いとのイメージはありませんでした。本に書いてあることは東京中心の話で、西日本では事情が違うという噂もあり、もっと西の岡山産を入手してみました。累代はやはり難しそうです。
Prismognathus angularis angularis
オニクワガタ(和歌山県)
とても小さい虫です。後食(成虫の摂餌)はしないそうです。野生採集個体ですが、虫では幼虫で採集して飼育下で羽化させても野生個体。ちゃんと明記してありました。成虫で採集したものは♀が既に交尾済みかも知れません。クワガタの♀は一度交尾すると受精卵を産み続けるそうです。野生個体はペア飼育していてもその♂の仔が産まれるとは限らないことになります。幼虫採集個体にはその心配がありません。採卵は出来ませんでした。ある本には繁殖難易度は普通とされていましたが、私にはクワガタの「普通」は、かなり難しいと思えます。
Trypoxylus dichotomus septentrionalis (Allomyrina dichotoma septentrionalis)
カブトムシ(茨城県)
ポピュラーな虫ですが近年に属名が変更されたようです。画像は灯下採集の野生個体です。梅雨明け後1週間くらいの蒸し暑い夜遅く、雑木林に近い白色の水銀灯が狙い目と思います。最近多いオレンジ色の照明はダメです。
累代は容易です。魚で言うとメダカ並みでしょうか。カブトムシは幼虫のお尻の先の割れ目が水平、クワガタは垂直です。(右)羽化した成虫達。羽化時期はかなり揃っていましたが、サイズにはバラツキがあります。
Lucanid Beetles